沈む茜日 染まる坂道
夜の帳の近付く音に
稲荷の前で待ち合わせ
廻れ 廻れ 手を叩いてほら
見様見真似で輪になって
踊れ 踊れ 手を取り合って
上気した頬 牡丹色
鳴り響く太鼓の音に
響くざわめき 燃ゆる篝火
揺らぐ気持ちに 想い乗せよう
祭り囃子が遠退く音に
天狼の星の雲隠れ
今宵 空には朧月
霞んだ心誤魔化した
眠れ 眠れ 意識は透明
一夜一夜に募る想
哭いて 哭いて 流るるは雫
嫁入り前の小夜時雨
傘の外 狐日和に
天つ風 雲の通い路
幾星霜 想い焦がれた
このひと時が絶えません様に…
止まれ 止まれ 時間よ止まれ
夢の心地をご笑味あれ
狐火の狼煙に乗せた
踊れ 踊れ 手を取り合って
軽快な歩調 水鏡
幸せの百鬼夜行に